2月2日(土)に開かれた逗子市教育委員会主催の講座「有機菜園実践者のための プロが教える 元気野菜のつくり方 (畑実演付き)」での話です。「元気野菜の伝道者『生ごみ先生』こと吉田俊道さんが、有機家庭菜園を実践する皆さんに、野菜づくりのコツを伝授。生ごみから栄養たっぷりの土をつくる実演もある実践講座。 家庭菜園の悩みをスッキリ解決します!」 というキャッチフレーズに興味をもって集まった人は60名ほど。みな熱心に話に聞き入りました。かくいう私もその一人で、以下受講者として感じたままに記しました。

講座はおどろきの連続で、まずタイトルにあるように虫に食べられるのは無農薬野菜の宿命だと思っていたら、おいしい野菜ほど虫は寄り付かないんですって。
なんで?
それはすべて土が発酵型か腐敗型かによるもので、おいしいのはもちろん発酵型のほう。虫が好む腐敗型の土で育った野菜は野菜自体がすでに腐敗寄りになっていて、消化酵素を持たない虫にはもってこいの食糧になるのだそうだ。
へ~っ!
一方私たちは発酵型で育った野菜を食べるとそこに含まれる酵素が触媒になり消化を助てくれるだけでなく、免疫力も高まるとのこと。また発酵型で育った野菜は最終的には「枯れる」が腐敗型は「腐れる」のだと。
そうなんだ~。
一見同じように立派に見える野菜もルーツをたどれば発酵型の土で育ったものと腐敗型で薬で防虫して育てたものとではその恵みに大きな違いがあるんですね。
じゃあ、おいしい土はどうやって作るの?
場所を畑に移していよいよ実践編、生ゴミを発酵させた堆肥で発酵型の土づくりです。

1、生ごみを小さくちぎったり踏んだりしたあと、糠を主体にした「ぼかし」をまんべんなく混ぜる

2、それを畑の畝の上にならして軽く混ぜたら

3、ビニールで覆って3日ほど放置

4、上下を軽く返して(この時白い菌糸が見え甘い発酵臭がするらしい)また覆って一週間ほど置くと苗の植え付けスタンバイOKの好ましい土ができているこう書くと簡単そうですがやってみないとわかりません。「ぼかし」のこと、覆い方、畝の作り方などいろいろ留意点はあるものの、うまくいっているかどうかは土のにおいをかいで確かめる。甘めのいい香りがしたらOKだということです。
適切な手間のかけ方がわからず、もっぱら土や植物の自然の力頼みで細々と野菜を得てきましたが、土と対話するおもしろさを感じてみたい、しかもそれがおいしい野菜につながるなら。けっこう壮大な実験ですがちょっとやる気になりました。詳しくは下記ホームページを参照してください。
参考:講師 吉田俊道さん (NPO法人大地といのちの会理事長)
http://daititoinotinokai.web.fc2.com/
文・写真:広本真理子